6 政策動向

ソーラーシェアリングは、営農型太陽光発電という名称のとおり営農する農地上空を使う太陽光発電ですので、設置場所は都市部でなく農地のある郊外や地方僻地が多くなります。 このような農地が存在する場所は土地取得費や賃料も安く、大規模な工場や物流センター、商業施設等が立地することも多いため、これら施設が再生可能エネルギーの電力を調達する場合、ソーラーシェアリングは有力な選択肢の一つとなるでしょう。 このよう ...

1 再生可能エネルギーの将来

令和3年2月22日の衆院予算委員会「経済情勢、グリーン社会の実現等内外の諸課題」に関する集中審議で、立憲民主党の菅直人元総理が、菅総理が掲げた「2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする(カーボンニュートラル)」目標に大いに賛成するとしたうえで、「日本でもすべての電力を再エネで供給することが可能だと思っている」と主張し、そのための解決策として営農型太陽光発電を提案し、「日本には約400万ヘ ...

3 注目されるソーラーシェアリング, 5 事業開発の課題

ソーラーシェアリングの設置を検討する際、よく「パネルが太陽光を遮ることで作物が育たないのでは?」という質問が農業委員会や生産者からあるようですが、植物には「これ以上、光合成をしなくなる」という光の強さがあります。この時の光の強さを光飽和点といいます。 一定量の光があれば育ち、強すぎる太陽光は使いきれないということです。植物によっては過剰な日光や暑さは逆にストレスになるため、むしろ植物に合わせて適度 ...

5 事業開発の課題

ソーラーシェアリングには、農業をしながら農家自身が発電事業も行う場合と農家と発電事業者が別の場合があります。今回は第三者が発電事業者となるソーラーシェアリングにおける用地確保の難しさについて考えます。 ■現状 FIT制度が縮小する中、再エネ業界はRE100企業などによる自家消費の再エネ需要が増えています。 企業の求める再エネ電力を供給するにはメガソーラークラスの大きな発電設備とそれを設置する広い農 ...